ジュエリーのクリーニングについて説明していきたいと思います。お手入れと言いましても地金・宝石などの種類によっても違いますし、ネックレス、リングなどの品目によってもお手入れ方法は変わってきます。そこで種類や品目ごとにクリーニング方法を説明していきたいと思いますので参考にしてみてください。ジュエリーはとてもデリケートな物です。日頃からのちょっとしたお手入れで、いつまでも綺麗で輝きを失う事無くお使い頂けます。是非ご自身でのメンテナンスをお楽しみ下さい。
ジュエリーの種類別お手入れ方法
Contents
地金・宝石など素材別クリーニング方法
ダイヤモンド
ダイヤモンドのクリーニング方法ですが、元々ダイヤモンドは油になじみやすい性質(親油性)を持っており、その油膜が原因で輝きを失わせてしまいます。お手入れの方法としましては、ボールに40~50度のお湯を張り、その中に食器用洗剤を入れ、使用済みの歯ブラシ等を使い、その湯の中で特にダイヤの裏側をブラッシングしてみて下さい。又ブラシが届かない部分のジュエリーの場合は、ボールに80度以上のお湯に、同じく食器用洗剤を入れ約20分付け置きして頂きます。その後、水道水ですすぎ洗いを行って下さい。最後に吸水性の良いタオルやペーパータオルなどで水分を拭き取って頂ければクリーニング完了です。是非試し下さいませ。
カラーストーン
次にカラーストーンのお手入れですが、カラーストーンはとてもデリケートなので取り扱いは慎重に行って頂く必要があります。まずカラーストーンを支えております地金などのお手入れに関しましては下記にてご説明をしております、プラチナ・金・シルバーのクリーニング方法を参考にしてください。本題に戻りますが、カラーストーン本体のお手入れと致しましては、ぬるま湯に食器用洗剤を入れ、使用済み歯ブラシ等で軽くブラッシングをして下さい。その後に水道水ですすぎ洗いを行います。最後に吸水性の良いタオルや、ペーパータオルなどで水分を拭き取って頂ければ完成です。又、裏技として、メガネブクと言う商品がございます。メガネブクは酵素パワーで洗浄、除菌まで行い細かな汚れも落とすと言う優れ物でございます。通常はメガネの洗浄に使用されるのですが、取り扱いがデリケートなカラーストーンの洗浄にも適しております。眼鏡店などで販売されておりますのでぜひ、お試しください。
プラチナ
次はプラチナです。プラチナはとても柔らかな金属なのですが、一切酸化しない特徴を持っています。但し表面上に小傷が付きやすい欠点も持ち合わせております。ご家庭で出来るメンテナンスと致しましては、少し大きめのクリップ(文具)の背部分でプラチナの表面を擦って見て下さい。クリップはステンレス製でプラチナより硬いため、プラチナの表面を鞣す(なめす)形になり少しずつ光って参ります。このクリーニング方法は決して削っているのでは無く、あくまでも鞣しているので削れているわけではありません。それ程プラチナは柔らかいので普段から取り扱いは注意して頂きたいのです。ぜひ、この方法をお試し下さいませ。但しこの方法は少し付け焼刃的な処置になる為、しっかりとクリーニングしたいという方には、ジュエリーショップなどにお持ち頂ければ、専用の治具を使い、プロの技術でお手入れをしてくれます。
金
次は金のクリーニング方法です。一般に多くのジュエリーに使用されている18金製品は、純金と銀と銅の合金で出来ています。金自体は酸化しないのですが、銀と銅は酸化してしまう為、特にお使いになっていない時期が長くなりますと、表面が酸化してまいります。お手入れ方法と致しましては、DIYショップや宝飾店で、超微粒子研磨剤入りツヤ出しクロスと言う布が販売されております。この布はとても優れ物で、くすんだ指輪等の地金部分は勿論バックの留め金や、ドアの取手、キーホルダー等も表面を数回擦るだけで、瞬く間に艶が出て参ります。価格は一枚500円~700円程でかなり長い期間ご使用になれますのでとても便利でございます。お試し下さいませ。
シルバー
シルバー製品は18金製以上に酸化し易い金属です。毎日お使いなられている場合は不思議と黒ずんでは来ないのですが、長期間放置しておきますと、場合によっては、真っ黒になってしまうこともあります。この様になりますと特にネックレスなどの場合、金のお手入れ方法でもお奨め致しました艶出しクロスを使い表面部分を磨いて頂きますと輝きを取り戻します。しかしクロスの入り込まない部分ではどうしても黒ずみが残ってしまいます。その場合は粒子入りの歯磨き粉で歯ブラシなどを使いブラッシングして見て下さい。それでも黒ずみが残る場合は、艶出しクロスが販売されている宝飾店又はDIYショップに参りますとシルバー専用酸化除去剤が販売されていますので、艶出しクロスと合わせてご使用いただきますと常にあの綺麗なシルバーの輝きを保つ事が出来ます。
さらに完璧な仕上げを試みたい方には、裏技をご紹介させていただきます。皆様はプラチナと銀の色の見分けがつきますか?実は微妙に違うのです。ただ同じ銀色と言う意味では分かりにくいかと思います。プラチナの色はどちらかと言いますとステンレスの色に限りなく近く、シルバー色は白に限りなく近い銀色と文面だけでは、少し分かりにくいかも知れませんがこのような違いがあります。何故ここでプラチナの話しと思われるかもしれませんが、前述でプラチナの事をお話いたしました時に、プラチナは酸化しない素材で変色をしないという内容をお伝えしました。その特性を利用して、お手持ちのシルバーアクセサリーの上に、プラチナ若しくはプラチナとほぼ同じ性質と色を有しているロジウムと言う素材をコーティングする事で約10年以上黒ずみが発生しなくなります。ただこの裏技はご自宅では難しく、専門の宝飾店に依頼する必要があります。今回の内容でご自宅でのお手入れと言う趣旨には該当しませんが、知識としてご記憶頂けましたなら幸いでございます。
パール
パール製品は宝石の中でも特に注意が必要なジュエリーです。パールの表面は炭酸カルシゥム9割たんぱく質が1割弱の有機質で出来ている非常にデリケートなジュエリーなのです。その為ご使用になられた後のお手入れがとても重要になります。特に夏季間のご使用時は汗が大量に付着します。それを放置しておきますと、特に素材の炭酸化カルシゥムが変色を起こし、黄ばみや更に艶をも著しく損なわれてしまいます。これらを防ぐ方法をお伝えいたします。先ず洗顔タオルに水道水以外の水、例えば市販されておりますペットボトルの真水、又はビルトイン浄水器で塩素を取り除いた水などで多めの湿り気を与え、そのタオルで真珠一珠一珠揉む様にして汚れを(汗、化粧品など)拭き上げて下さい。その後ガーゼのハンカチの様な柔らかな布で仕上げのふき取りを行って下さい。その上保管はパール専用のケースに仕舞っていただき、ジュエリーケースなどで他のジュエリーと一緒に保管されないようにご注意下さいませ。最後に、パールの糸交換ですが、パールネックレスの前面中央部分の任意の珠二個を持ち、静かに両サイドに引いてみて下さい。もし糸が伸びている場合は、珠一つ分の隙間が出来ます。またそれに近い状態で糸が伸びてしまう場合も、非常に危険な状態となっておりますので、お近くのジュエリーショップにての交換をお奨め致します。この検査をなさる場合、必ずお盆の様な物、又は何か箱の様な物の中で検査して下さい。何も引いていないテーブルの上で検査をして切れてしまった場合、パールが四方に飛び散り、必ず数個が無くなってしまいますので、特にご注意下さいませ。
尚、パールのネックレスのお手入れに関しましては、当サイトの記事でもご覧いただけますのでよろしければこちらも併せてご覧ください。
ジュエリーの種類別クリーニング方法
ネックレス・ブレスレット
ネックレスの素材は主に金、プラチナ、銀で作られております。お手入れの方法は前述のプラチナ・金・シルバーのお手入れ方法でご説明致しました方法にてお手入れをして頂ければ良いのですが、ネックレス、ブレスレットのクリーニング方法としては、金具部分の点検が非常に大切となります。前にも申し上げております様に、金、プラチナ、銀はとても柔らかで、しかも細く仕上がっているジュエリーが多い為、良く切れてしまう事を経験されている方が多い事かと思われます。それを軽減する為にネックレスやブレスレットにはある試みが施されています。それは金具部分とチェーン部の接続部にあります。それは丸カンと言われるパーツです。その接続パーツの丸い輪は、チェーンと金具部を繋げて閉じた所を実は溶接が(私達はロー付けといいます)なされていないのです。では何故か? 思いがけなくチェーンが不意に何かに引っ掛ってしまった場合、その運動量にチェーンが耐えかねた時に、チェーン又は金具が破損してしまいます。それらを防ぐ為に丸カンが広がる事でクッション役となり、チェーン又は金具の破損を防いでいるのです。只そのままにしておきますと広がった丸カンの隙間からチェーンが外れてしまいますので、チェーンが何かに引っかかった後や、時にはその丸カンが開いていないかどうかを、拡大鏡の様な物で確認して頂く事が一つのチェーンに対するお手入れ方法であります。又もう一つご注意して頂きたいのは、金具そのものです。金具自体はチェーンと同じ材質を使っているのですが、内蔵されておりますバネのみは鉄材を使用している為、汗、シャワーや雨に晒される機会が多ければ多い程、またご使用年数も長ければ長い程、錆びてしまいバネが利かなくなり作動不良を起こしネックレスを落としてしまう事にもなり兼ねません。又やはり金具の変形も同じく落下の危険性を伴います。この様な事象になりましたなら、お早めにショップにお持ちくださいませ。
リング
ジュエリーの多くは金、プラチナ、銀素材で出来ている物が多い訳ですが、金、プラチナのお手入れの所でもお話しましたが、価格は高価でも実は金属類の中でも取り分け柔軟性の有る柔らかな金属類なのです。その柔軟性があるからこそダイヤモンドや貴石など高価な石にキズを付けずにあの多様なデザインを型取る事が出来るのです。と言うことはそれらの石を留めている爪は石の輝きを最大限引き出す為に必要最低限の強度で石留めされています。その爪がご使用中の間、知らず知らずの内に様々な物に当たり、少しずつ歪み、気付いた時には石が外れてしまっているという経験をされた事が有るかと思います。このような状態を防ぐにはやはり専門のジュエリーショップによるプロの技術で点検修正を依頼する事がベストではないでしょうか。ご自身で出来る事は拡大鏡などを使い、石を留めている爪の状況をご覧になる事で現状を把握しておいてジュエリーショップにある程度、説明をできるよう把握して頂く事がとても大切となります。是非この機会に一度ゆっくりご覧頂く事をお奨め致します。
イヤリングピアス
イヤリングの注意点としてはやはりバネの部分です。バネはご自身での調整は難しいので専門店にお持ち下さいませ。ピアスに関しましてはキャッチが緩みだしたら、そのキャッチのご使用を控えて頂き新しいキャッチをお使い下さいませ。どうしてもキャッチの穴は摩擦で広がって参ります。最近はかなり外れにくいキャッチも販売されております。落とさぬ先のピアスキャッチですね。
おすすめのジュエリーお手入れ商品
このクロスでは、18金製品、SV製品、メッキ製品などの表面をクロスで拭く事で表面の参加を除去してくれます。もちろん艶出し効果もありますので定期的にお使いください。ジュエリー以外にも水道の蛇口やスプーンやフォークなどにも幅広く使える優れものです。
シャイニングシルバークリーナー
このクロスでは、18金製品、SV製品、メッキ製品などの表面をクロスで拭く事で表面の参加を除去してくれます。もちろん艶出し効果もありますので定期的にお使いください。ジュエリー以外にも水道の蛇口やスプーンやフォークなどにも幅広く使える優れものです。
超微粒子研磨剤入り艶出しクロス
シャイニングシルバークリーナーはシルバー製品の酸化除去に効果があります。液体に数秒つけるだけで光沢が蘇ります。シルバーがあまり変色していない場合でも光沢のキープに役立ちます。酸化除去の効果があるので洗浄力が強力な為、取り扱いには気を付けてお使い下さい。
最後に・・・
当店では金・シルバーなどの酸化変色の修正、ネックレス・ブレスレットなどのマルカン外れ直し、金・プラチナ製品の磨き、リング製品の歪み修正、ダイヤモンド・宝石などの汚れ取り、その他出来る限り広範囲で無料メンテナンスを承っております。(ご来店者様に限ります。)またジュエリーの真贋(しんがん)やお買取りも賜っておりますのでお気軽にご相談くださいませ。